MINOLTA MD ROKKOR 50mm 1:1.7

レンズ クリーニング(カビ取り) の ための 簡単な 分解方法

難易度 ★★☆☆☆

用意する物

  1. +の精密ドライバー
  2. 台所用ゴム手袋
  3. 自作の飾りリング回し
  4. ブロアー
  5. レンズクリーニングペーパー
  6. レンズクリーニング液(レンズクリーナー)


エコノミー版標準レンズの 大きさ比較


「自作の飾りリング回し」で、
ミノルタの銘の入ったリングを押さえ付けて反時計回しに外す


ネジを 3つ外すと フィルター枠カバーが 外れる


ネジを 3つ外すと 前群レンズユニットが 外れる


レンズを ひっくり返して リアキャップを 外す


レンズマウントにある  4つのネジを外すと
レンズマウントが ユニットで 外れる
注意!絞りリングを持ち上げると 外れますが
この時クリックストップのバネが 弾けて 極小ベアリングが 行方不明に成り易いです

赤い
印は 絞りのカムで プラスチック部品化が取り入れられた この時代から
絞り環へ移設されて 直付けされるようになった…
画期的な 構造の変化です


ネジを 3つ外して レンズユニット押さえを取る


後群レンズユニットを 引き抜く


レンズクリーナーとペーパーで お掃除します
先ずホコリを ブロアーで 吹き飛ばすのを 忘れずに!

絞りを挟んで 前後のレンズ群は 筒に納まった「ユニット構造」になってます
ユニットごと 簡単に 分離できますし、設計上も 組み付けの許容誤差が 大きく取ってあります
そこまでの分解に留めれば…精度を心配する必要はありません

ただし!
このユニットの表面に面したレンズは「ハードコーティング」なので 大丈夫ですが
これを分解すると この内面のレンズは 大変傷つき安いので 注意してください

ユニット内側のレンズは ハードコーティングではないので、擦ったらアウトです

内側総てが ヤワというわけではなくて
傷付き易いレンズを 外側に配置しない配慮が 設計でなされてるってのが
正解でしょう

コレ以上の分解は プロに 任せましょうね

参考資料


↑50 F1.7の光学系図

 

当時の モダンフォトグラフィー誌データ引用↓

  ニッコール
50ミリ F1.8
キヤノンFD
50ミリ F1.8
MDロッコール
50ミリ F1.7
プラナーT*
50ミリ F1.7
絞り値 中心部 周辺部 中心部 周辺部 中心部 周辺部 中心部 周辺部
開放 52本/ミリ 33本/ミリ 49本/ミリ 39本/ミリ 71本/ミリ 40本/ミリ 62本/ミリ 44本/ミリ
2.8 46本/ミリ 52本/ミリ 62本/ミリ 49本/ミリ 80本/ミリ 55本/ミリ 62本/ミリ 49本/ミリ
4 52本/ミリ 58本/ミリ 70本/ミリ 62本/ミリ 89本/ミリ 50本/ミリ 70本/ミリ 49本/ミリ
5.6 58本/ミリ 58本/ミリ 70本/ミリ 62本/ミリ 89本/ミリ 56本/ミリ 70本/ミリ 49本/ミリ
8 65本/ミリ 58本/ミリ 62本/ミリ 62本/ミリ 89本/ミリ 56本/ミリ 70本/ミリ 55本/ミリ
11 65本/ミリ 58本/ミリ 62本/ミリ 55本/ミリ 71本/ミリ 56本/ミリ 70本/ミリ 55本/ミリ
16 58本/ミリ 52本/ミリ 55本/ミリ 49本/ミリ 63本/ミリ 50本/ミリ 62本/ミリ 49本/ミリ
22 52本/ミリ 46本/ミリ × × × × × ×

↑開放から絞り込むにつれ性能向上するが 最小絞りに近づくと回折の影響で性能劣化する


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